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五十肩(肩関節周囲炎)ってなに?

「腕が上がらない」
「服を着るときに肩が痛い」

こういった症状で来院される方の中で、よく出てくるのが「五十肩」という言葉です。

ただこの五十肩、実はかなり曖昧な言葉です。

病院では「肩関節周囲炎」と言われますが、

これも“どこが悪い”とピンポイントで示しているものではなく、

👉 肩の周りで何かしら問題が起きている状態の総称というのが正直なところです。


いろんな説がある理由

五十肩について調べると、

炎症が原因
関節が硬くなる
筋肉の問題
インピンジメント(挟み込み)

血管分布量

など、いろんな説明が出てきます。

「結局どれなの?」と思いますよね。

結論からいうと、全部です。

ただし、全部が同時に起きているというよりは、
時間の流れの中でつながっているというイメージが近いです。


実際に身体の中で起きていること

最初はほんの些細な違和感や痛みから始まることが多いです。

使いすぎ、逆に使わなすぎ、姿勢の崩れなど、きっかけは人それぞれですが、
まず肩の中で軽い炎症が起きます。

すると人はどうするか。

👉 痛いから動かさなくなる

これが一つ目の分岐点です。


動かさない状態が続くと、
肩の関節を包んでいる“関節包”という組織がだんだん硬くなっていきます。

本来、肩は大きく動く関節なので、
この関節包には“余裕”があります。

でもそれが失われると、

腕を上げたときに途中で止まる
後ろに手が回らない

といった動きの制限が出てきます。


さらに問題なのはここからです。

本来、腕を上げるときには
関節の中で骨がうまく“滑りながら”動いています。

しかし関節包が硬くなると、この滑りが出なくなる。

するとどうなるか。

👉 骨同士がぶつかりやすくなる

いわゆる“インピンジメント”の状態です。

この段階になると、

・ある角度で痛みが出る
・引っかかる感じがする

といった症状が出てきます。


つまり五十肩というのは、

炎症だけでもなく、
筋肉だけでもなく、

👉 動かさないことで関節が硬くなり、滑りが失われ、結果として痛みと制限が出ている状態

です。


人によって全然違う理由

ここがややこしいところなんですが、

五十肩は「一つの病気」ではなく、
この流れのどこにいるかで症状が変わります。

例えば、

炎症が強い人は、とにかく痛い(夜も痛い)
硬さがメインの人は、痛みは少ないけど動かない
滑りの問題が強い人は、特定の角度で引っかかる

同じ「五十肩」と言われていても、中身はバラバラです。


よくある間違い

ここで多いのが、

「とりあえず動かせばいい」という考え方です。

もちろん動かすことは大切ですが、
炎症が強い時期に無理に動かすと悪化します。

逆に、硬くなっている時期に動かさなすぎても改善しません。

👉 状態に合っていない対応が一番遠回りになります


じゃあ何が大事なのか

結局のところ大事なのは、

👉 今、その肩がどの状態なのかを見極めること

です。

当院では、

関節の動き(滑り)
どの角度で止まるのか
痛みの出方
肩甲骨や姿勢との関係

全体のバランス・緊張状態

こういったポイントを細かく見ながら、
その方の状態に合わせて施術を組み立てています。


まとめ

五十肩とは、

単なる「肩の痛み」ではなく、

関節の動きがうまくいかなくなった結果として起きるトラブルです。

そして重要なのは、「五十肩だからこうする」ではなく、
その中身を見て対応することになります。